肝硬変症(liver cirrhosis)

様々な原因によって肝内血管系の変化を生じる慢性の肝障害。
日本における肝硬変症の原因の約90%は肝炎ウイルスによる慢性肝炎。
欧米ではアルコールが原因となることが多い。アルコール性肝硬変症では、組織の ...
肝炎(hepatitis)

肝臓全体に炎症が生じた状態。原因はウイルスや薬物、アルコールなど様々。
肝炎ウイルス(A,B,C,D,E)が原因として有名。
肝炎ウイルスに対するマーカーがある。HA○○はA型、HB○○はB型とそれぞれ。 ...
イレウス(ileus,腸管閉塞:intestinal obstruction)

何らかの原因で腸管内容物の通過障害がおこり、内容物が溜まって様々な症状が出る状態。立位での腹部単純X線検査で、二ボー像(鏡面形成像)、小腸のケルクリング皺襞がみられる。
機械的イレウス腸管内腔が器質的な病変によっ ...
虫垂炎(appendicitis)

若年者ではリンパ組織の過形成、成人以降では糞石、異物、寄生虫などにより虫垂内腔が閉塞して炎症を引き起こす。
単純X線検査で麻痺性イレウスの像を呈する。
炎症→組織の壊疽→穿孔 と進行する。
腹膜炎(peritonitis)

腹膜の炎症性疾患。
腹膜は腹腔を覆っている結合組織。腹膜の内腔が腹腔。
原因:虫垂炎、胃・十二指腸潰瘍、消化管がん、大腸憩室炎、イレウス、胆嚢炎な ...
腸炎(enterocolitis)

細菌・ウイルス感染によって発症する。子どもの下痢の原因となることが多い。
主な症状水様便嘔吐
粘血便
腹痛
少量・頻回の下痢
テネスムス(しぶり腹・裏急後重):頻回に便意あり、 ...
過敏性腸症候群(IBS:irritable bowel syndrome)

消化管の運動異常や知覚異常などが原因となり、慢性的に腹痛や腹部不快感、便秘・下痢などの便通異常を伴い、排便によって腹部症状が改善されるもの。
検査で明らかな原因疾患や生化学的異常が同定されない疾患。
胃がん(gastric cancer)

発生原因は不明。前癌病変としては胃潰瘍・胃腺腫性ポリープ・慢性胃炎・悪性貧血などがあげられる。ヘリコバクター-ピロリも関与しているとの報告あり。
好発部位は前庭部・胃角部、次いで胃体部。
組織型はほと ...
胃・十二指腸潰瘍(gastric and duodenal ulcer)

消化性潰瘍とも言う。胃酸によって消化管が傷ついた状態。
原因はヘリコバクター-ピロリの感染、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服歴、精神的・身体的ストレスなど。
胃底腺粘膜から分泌される胃酸・ペプ ...
胃炎(gastritis)

急性胃炎と慢性胃炎とに分けられる。胃粘膜の炎症。
①急性胃炎非ステロイド性抗炎症薬、高濃度のアルコール飲酒、精神的・肉体的ストレス、激辛食品、アニサキス、ヘリコバクター-ピロリ感染症などが誘因となり引き起こされる ...