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胃・十二指腸潰瘍(gastric and duodenal ulcer)

原因・病態

消化性潰瘍とも言う。胃酸によって消化管が傷ついた状態。
原因はヘリコバクター-ピロリの感染、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服歴、精神的・身体的ストレスなど。

胃底腺粘膜から分泌される胃酸・ペプシンによる自己消化作用によって形成される消化管壁の組織欠損。病変は粘膜下層より深い。

好発部位:
①胃潰瘍
小彎(特に胃角部)>後壁>>>前壁、大彎
②十二指腸潰瘍
幽門輪から約1〜2cm以内の球部前後壁

分類

消化性潰瘍の内視鏡的ステージ分類(崎田・三輪分類)

主な症状

自覚症状皆無な場合もある。

  • 上腹部痛
  • 空腹時や夜間の心窩部痛・背部痛(特に十二指腸潰瘍)
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • おくび(噯気)
  • 胸焼け
  • 腹部膨満感

合併症

  • 出血(吐血・下血)
  • 穿孔
  • 幽門狭窄

治療

  • 再発の危険因子を減らす
  • 安静・ストレス軽減
  • 長時間の空腹を避け、1日3食の規則正しい食習慣の獲得
  • 禁煙
  • 除菌(ヘリコバクター-ピロリ感染症に対して)
  • 薬物療法(プロトンポンプ阻害薬、H2受容体拮抗薬、選択的ムスカリン受容体拮抗薬など)
  • 合併症の治療
  • 手術(穿孔部大綱充填術:グラハム術など)

関連図