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血圧異常

2020年5月20日

血圧とは

血管を流れる血液が血管壁を押す力。一般に血圧といえば動脈の血圧を指す。
血圧は運動や入浴、ストレスなどによっても容易に変化する。

★血圧 = 心拍出力 × 抹消血管抵抗

○本態性高血圧:はっきりとした原因が不明な高血圧。全体の90%以上。
○二次性高血圧:血圧上昇の疾患がある場合。

二次性高血圧の原因

  • 腎実質性高血圧
  • 腎血管性高血圧
  • 内分泌性高血圧(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、先端巨大症、バセドウ病)
  • 血管性高血圧(大動脈炎症候群(高安動脈炎)、大動脈狭窄症)

血圧の分類

WHO、ASH/ISHによる高血圧の分類

ASH:米国高血圧学会
ISH:国際高血圧学会

日本高血圧学会による成人期の血圧の分類

高圧目標

診察室血圧(mmHg)家庭血圧(mmHg)
若年・中年・前期高齢者患者
忍容性のある後期高齢者患者
140/90 未満135/85 未満
後期高齢者患者150/90 未満145/85 未満(目安)
糖尿病患者1310/80 未満125/75 未満
CKD患者130/80 未満125/75 未満(目安)
脳血管障害患者
冠状動脈疾患患者
140/90 未満135/85 未満(目安)

※忍容性:薬物の有害事象が服用者にとってどのくらい耐えられるかの程度

高血圧の影響

影響の受けやすい臓器

  • 心臓
  • 腎臓

キース-ワグナー分類(高血圧による眼底変化の分類)

Ⅰ度網膜動脈の軽度の狭小化および硬化を示す
Ⅱ度動静脈交差部における静脈の圧迫および
動脈壁反射を伴った中等度の動脈硬化を示す
Ⅲ度網膜細動脈のれん縮、綿花様白斑および出血斑をみとめる網膜像
Ⅳ度Ⅲ度の網膜像に視神経乳頭浮腫を伴ったもの

症状・徴候

  • めまい
  • 顔面紅潮
  • 頭痛
  • 疲労
  • 鼻出血

治療

  • 食塩制限(目標:6g/日未満)
  • 食事療法(野菜・果物・魚油の積極摂取、コレステロール・飽和脂肪酸の制限)
  • 適正体重維持
  • 運動
  • 禁煙
  • ストレスの解消
  • 便秘の解消
  • 薬物治療(カルシウム拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬)
  • 外科・内視鏡的手術(二次性高血圧に対して)

本態性低血圧

本来、重力に逆らって脳に血液を送っている
=低血圧では脳に血が巡らない

○起立性低血圧:循環血液量現象、血管調整の障害が原因
○食事性低血圧:高齢者の食後に起こる。腸への血流増加による調整不良

症状

  • めまい
  • 立ちくらみ
  • 失神

関連図