腎機能が悪い場合の痛み止め
目次
そもそも痛み止めってどうして効くの?
痛みの仕組み
簡単に説明すると、体のどこかが傷ついて(切った、打った)、その信号が脳に送られて痛みを感じるのが仕組み。
この他にも、内臓が引っ張られて痛みを感じたり、生理に伴う痛み、心が原因で痛みが発生することもあります。
痛み止め
痛み止めは、①痛みの信号を送るやつらを増やさないようにする薬や、②脳でその信号を受け取りにくくする薬などがあります。これらによって、結果として痛みを感じないようにしています。
痛み止めは腎臓に負担がかかるって本当?
⑵①の痛みの信号を送るやつらには別の働きがあって、血管を広げる働きもあります。腎臓は血液が濾過される場所で、血管が広がらずに狭くなると傷つきやすくなってしまいます。そのため、腎臓に負担がかかってしまいます。
②の脳で信号を受け取りにくくする薬なら大丈夫!
心配なことはお医者さんに相談しましょう。
詳しく説明!
痛みの説明
痛みは、下記に分類できる。
①侵害受容性疼痛:痛みを感じる受容器が刺激されて痛みが出る
②神経障害性疼痛:神経が障害されて痛みが出る
③心因性疼痛:心理的要因により痛みが出る
①の痛みは主に、プロスタグランジンという物質が原因である。
プロスタグランジンは炎症性物質の1つで、発痛とともに血管拡張作用も併せ持つ。ちなみに生理痛もこのプロスタグランジンの産生により疼痛を引き起こしている。(生理痛がひどい人はこの物質が多く産生されているから。)
痛み止め
①プロスタグランジンの産生を抑制する薬(ロキソプロフェンナトリウム水和物)
②大脳皮質での痛覚閾値を高める薬(アセトアミノフェン)
①は鎮痛作用が強力な反面、副作用も多く持っている。特に、プロスタグランジン産生抑制で重要なのが血管拡張作用まで低下することであり、腎障害に注意する必要がある。→腎機能が悪い方には②をメインで使用することが多い。
その他、内臓痛には鎮痙薬、終末期のガンなどの強い痛みには麻薬を用いることも。神経の痛みに対しては抗てんかん薬、抗うつ薬も使用される。
お薬以外にできること
痛みの原因や現在の状況、本人の訴えや痛みの程度などを把握することが第一。
⑴コミュニケーション・気分転換
心理状態によっても痛みは左右されるもの。
⑵リラクセーション
深呼吸やイメージ法などその人に合うものを。
⑶アロマテラピー
入浴(手浴や足浴も含む)、マッサージ、部屋に置くなど。
⑷音楽療法
音楽は大脳辺縁系に作用するとも言われる。
⑸マッサージ
適切な方法でないと痛みを悪化させる原因にもなる。
⑹体位調整(ポジショニング)
安楽な体位により、血液循環の促進、筋肉・認知を刺激。
⑺罨法
①冷罨法(冷やす)
発熱、発赤、腫脹のある場合に有効。
②温罨法(温める)
筋緊張ありの場合、血行不良がある場合に有効。急性期には禁忌。
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