AIにCOPDの看護計画を立てさせてみた
AIは人間の負担を減らすことが目的ならば、過酷な実習に臨む看護学生の役にも立ってもらおうではないか!ということでAIに看護計画を立てさせてみたらどうなるのか検証してみました。
ちなみに上の画像は「看護関連図」の絵をAIに書かせてみました。中心の単語は”N”が多め。AIに関連図はまだ遠いですね。
AIに作らせた看護計画
看護実習で受け持つことも多いCOPDの計画を早速立ててもらいましょう。
情報としては疾患名だけ使用し、年齢や内服薬などの情報は使用していません。
看護活動は観察計画(O-P)、直接ケア計画(T-P)、教育計画(E-P)の3つに分けてください。とお願いしました。
AIの作った看護計画
⇩AIの回答
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の看護計画を以下に示します。COPDは進行性の呼吸器疾患であり、呼吸困難や慢性的な気道炎症が特徴です。ただし、患者の状態やニーズによって看護計画は調整されるべきです。
看護問題 1: 呼吸困難
- 観察項目: 呼吸の頻度、呼吸の深さ、呼吸音、酸素飽和度
- 看護目標: 呼吸困難を軽減し、適切な酸素供給を確保する
- 看護活動(観察計画): 呼吸パターンのモニタリング、酸素飽和度の測定
- 看護活動(直接ケア計画): 安静にし、酸素療法の実施、気道の確保を確認
- 看護活動(教育計画): 正しい吸入器具の使用方法の指導、呼吸法のトレーニング
看護問題 2: 活動制限と筋力低下
- 観察項目: 身体の強度、活動に対する耐性、体重の変動
- 看護目標: 活動制限を軽減し、筋力低下を予防する
- 看護活動(観察計画): 身体活動の制限度合いを評価、体重の変動をモニタリング
- 看護活動(直接ケア計画): 活動レベルの適切な調整、リハビリテーションプランの設計
- 看護活動(教育計画): エクササイズや筋力トレーニングの重要性の説明
看護問題 3: 慢性疾患への対処と心理的ストレス
- 観察項目: 不安、うつ症状、社会的孤立の兆候
- 看護目標: 患者の心理的なサポートを提供し、対処能力を高める
- 看護活動(観察計画): 患者の心理状態をモニタリング、不安やうつ症状の評価
- 看護活動(直接ケア計画): コミュニケーションを通じて不安や恐れに対処、支持を提供
- 看護活動(教育計画): 心理的なストレスの管理法の指導、サポートグループへの参加を提案
上記の看護計画は、COPD患者の健康状態とニーズに合わせて調整されるべきです。医療チームとの協力が不可欠であり、患者の生活の質を向上させるために総合的なアプローチが求められます。
看護目標に突っ込んでみた
看護目標が管理的な目標に近かったので、「患者様を主語とした目標に」という注文をつけてみました。
⇩AIの回答
患者さんが主語となる看護目標を以下に示します。状況によって調整が必要ですが、一般的なガイドラインとして考えていただければと思います。
- 呼吸困難の看護目標:
- 患者様は安静時でも楽に呼吸ができるようになること。
- 患者様は酸素飽和度が安定し、目標範囲内に保たれること。
- 活動制限と筋力低下の看護目標:
- 患者様は日常生活動作を遂行できるようになり、自身の活動制限を克服すること。
- 患者様は筋力を維持・向上させ、自身の体力や生活の質を改善すること。
- 慢性疾患への対処と心理的ストレスの看護目標:
- 患者様は慢性疾患に対する理解を深め、自身の健康状態に適切に対処する方法を学び、実践すること。
- 患者様は心理的なストレスを軽減し、良好な精神的健康を維持するための戦略を身につけること。
これらの看護目標は患者様の健康状態やニーズに合わせて詳細にカスタマイズされるべきです。患者様の参加と協力を得ながら、目標を達成するための計画を立てることが大切です。
多少は良くなったでしょうか。
毎度のことですが個別性があることを指摘するのは素晴らしいですね。
観察項目に突っ込んでみた
この計画では観察項目がだいぶ少なく、不足もあるため、観察項目を詳細にしてもらうよう指示。
⇩AIの回答
以下に、COPD患者の看護計画の観察項目を詳細にいくつか挙げてみましょう。
呼吸困難の看護目標:
- 呼吸の頻度と深さのモニタリング:正常な呼吸と比較して、呼吸が浅く速いか、ゆっくり深いかを観察。
- 呼吸音の評価:気道の狭窄や痰のためのラ音やウェットな音を聴取。
- 呼吸における難しさの自己評価:患者の呼吸困難に対する主観的な評価。
活動制限と筋力低下の看護目標:
- 活動に対する耐性の評価:通常の活動や運動を行った際の息切れや疲労度を尋ねる。
- 筋力の評価:手の握力など簡単な筋力テストを行い、筋力の変化を評価。
- 食事摂取の評価:食事量や栄養バランスが維持されているかを評価。
慢性疾患への対処と心理的ストレスの看護目標:
- 不安やうつの兆候の評価:不安やうつ症状の有無、頻度、強度を尋ねる。
- 対処方法の理解と実践の評価:患者が慢性疾患への対処法やストレス管理法を理解し、実際に実践しているかを確認。
- ソーシャルサポートの評価:家族や友人との関係、社会的な孤立の兆候を評価。
これらの観察項目は、看護師が患者の状態を評価し、個別の看護ケアプランを立てるために役立ちます。患者の健康状態に応じて、適切な評価項目を選択し、計画をカスタマイズすることが重要です。
追加させてもあまり増えませんでした。
疾患に関連するところとして、検査データや画像データ系はなく、食事はあげていても喀痰に関する飲水状況などは項目に入らず。不安と関連する睡眠などもないですね。
総評
◎計画や目標のバランスは良し
△観察項目は不足
×個別性はなし
といったところでしょうか。
一般的な観察項目の情報を収集した後、その情報を入力すればもう少し個別性があり具体的な計画を立案してくれるかもしれませんね。
まだまだ看護学生の役にたつには程遠いですが、今後に期待です!
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