障害のある人も社会の一員に!ウガンダで挑戦された「障害インクルーシブ卒業プログラム」とは?

この記事では、ウガンダの超貧困層で障害のある人たちが、社会に参加しやすくなるための新しい支援プログラムについてご紹介します。
「障害があると、地域のイベントや仕事に参加しにくい」「支援はあっても続かなくて結局孤立してしまう」――こんな悩みを感じたことはありませんか?
実は、障害がある人が社会参加するには、お金の支援だけでなく、地域とのつながりや自信を育むことが大切だと最新の研究でわかってきました。
この記事を読むと、障害のある人が社会で活躍するために必要な支援のポイントや、ウガンダでのリアルな取り組みがわかります。
ぜひ最後まで読んで、あなたの周りの社会参加を応援するヒントを見つけてくださいね。
目次
要点
- 障害のある超貧困層が社会参加できるよう、包括的な支援プログラム(DIG)がウガンダで実施された
- プログラムは短期的な社会参加の向上に効果があったが、長期的な効果維持にはさらなる工夫が必要と判明
障害と貧困が重なると、社会参加はますます難しい
ウガンダ北部のある村。マリアさん(仮名)は、車椅子を使う障害があります。家計はとても厳しく、交通手段も限られています。そんな中、地域の集まりに参加するのは簡単ではありません。
障害があると、移動の不便さや偏見、経済的な困難が重なり、社会参加が難しくなるのです。特に超貧困層では、これが二重の壁となって立ちはだかります。
「障害インクルーシブ卒業(DIG)プログラム」が目指したこと

このプログラムは、単にお金を渡すだけでなく、下記4つの柱を組み合わせた包括的な支援を行いました。
- 生活を支えるスキルの提供(農業や小商いなど)
- 社会的なつながりを作るサポート
- 金融教育(貯金や借入の仕方)
- 自信や自己効力感を高める活動
ウガンダで試された「障害インクルーシブ卒業プログラム」のリアルな成果
プログラム終了直後、マリアさんのような参加者は、地域のイベントや集会に積極的に参加するようになりました。以前は家にこもりがちだったのが、笑顔で近所の人と話す姿が増えたのです。
しかし、16ヶ月後に再調査したところ、その効果は少しずつ薄れてしまったこともわかりました。
なぜ効果が続かなかったのか?
支援が終わってしまうと、再び経済的・社会的な壁にぶつかる人も多いのです。
たとえば、マリアさんは「最初はみんなと話せて楽しかったけど、支援がなくなってからはまた孤立しそう」と話していました。
このことから、持続的に社会参加を支えるためには、フォローアップや追加の支援が必要だと研究者は指摘しています。
まとめ:障害のある人が“当たり前”に社会参加できる社会をつくろう!
今回の研究からわかったことは、障害のある人が社会参加するには「経済支援+つながり+自信づくり」が不可欠ということ。
今回紹介したウガンダのDIGプログラムは、短期的に社会参加を増やす効果があったことは事実です。でも長期的に続けるには、支援の継続や地域の理解も必要という部分も再認識した結果でした。
「障害があるから無理」と決めつけず、誰もが参加できる環境づくりを進め、継続して支援していくことがポイントです。
ぜひ、あなたの周りでも「障害があっても当たり前に参加できる社会」を目指して、小さな一歩を踏み出してみてくださいね。
参考文献
- 論文タイトル・リンク:
Disability-inclusive graduation programme intervention on social participation among ultra-poor people with disability in North Uganda: a cluster randomized trial
https://bmcmedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12916-025-04100-3
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