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「今日は何もしたくない」は脳の自然な反応!

やる気が出ないのお話の黒板背景

今日は、ちょっとしんどい日?

朝起きた瞬間から「今日は何もしたくない」って思う日、ありませんか?

布団から出たくない。SNSを見るのすらしんどい。体が鉛みたいに重い——。

そんな日、ありますよね。

やらなきゃいけないことは山積みなのに、どうしても体も心も動かない。
「怠けてるのかな」「ちゃんとしなきゃ」って自分を責めて、ますます疲れてしまう。

以前、私が保育園で働いていた時、ある子どもが「今日は何もしたくない気分!」と、砂場で寝転がっていたことがありました。

そんな時、「ちゃんと遊ぼうよ」とは言えません。
「そっか、そういう日もあるよね」と寄り添うことが大切だと、学んだ瞬間でした。

実は、やる気が出ないのは「怠けている」わけではありません。あなたの脳と心に、ちゃんとした理由があるんです。

この記事では、「やる気が出ない日」に脳で何が起きているのかを、やさしく、わかりやすくお伝えします。
自分を責める前に、ちょっと脳の声に耳を傾けてみませんか?

結論から言うと、あなたは怠けていません

「やる気が出ない日」は、脳が“疲れているサイン”を出している状態です。
これは怠けているのではなく、脳がしっかり休息を求めている証拠。

やる気が出ない日の脳のしくみと、その背景にある“こころのSOS”をやさしく解説します。
読むことで、自分を責める気持ちが少しやわらぐはずです。

脳の中の「やる気チーム」が休憩中かも?

「やる気が出ない」のは、脳の「司令塔」がお疲れモードだから

「やる気が出ない」と感じる時、私たちの脳では一体何が起こっているのでしょうか?実は、やる気を司る脳の司令塔とも言える部分が、一時的に疲れてしまっていることが多いんです。

脳の「やる気スイッチ」はどこ?

私たちのやる気や意欲、集中力、そして目標に向かって行動する力は、脳の「前頭前野(ぜんとうぜんや)」という部分が深く関わっています。ここは、人間らしい思考や感情のコントロール、計画を立てて実行するといった、まさに「司令塔」のような役割を担っているんです。

そして、この前頭前野に情報を送ったり、やる気の源となる物質を放出したりするのが、脳の奥深くにある「側坐核(そくざかく)」「青斑核(せいはんかく)」といった部分です。

【脳のやる気スイッチON/OFFメカニズム】

やる気ON!の時

職場で新しいプロジェクトを任されたり、学校で子どもたちがキラキラした目で「〇〇やりたい!」と声を上げてくれたり…
そんな時って、自然と「よし、頑張ろう!」って思えますよね。

これは、脳の側坐核から「ドーパミン」というやる気ホルモンが放出され、それが脳の司令塔である前頭前野に届いている状態です。

まるで、やる気満々の「応援団長(側坐核)」が「さあ、いくぞー!」と声を張り上げ、その声を聞いた「司令官(前頭前野)」が「よし、作戦開始だ!」と指示を出しているような状態です。

さらに、保育現場で子どもたちが集中して遊んでいる時や、看護の現場で患者さんが「ありがとう」と言ってくださった時、心があたたかくなりますよね。そんな時、脳では「セロトニン」や「オキシトシン」といった幸せホルモンも分泌されています。これらが前頭前野に良い影響を与え、やる気を後押ししてくれます。

やる気OFF…の時

一方で、「なんだかやる気が出ない」「体が重い」と感じる時。これは、応援団長(側坐核)が疲れてしまって、やる気ホルモンをあまり放出できていない状態。もしくは、司令官(前頭前野)自体が情報過多でフリーズしてしまっている状態なんです。

でも、この前頭前野はとてもデリケート。睡眠不足、ストレス、情報のとりすぎ、人との気疲れ……そんな日々が続くと、パンクしやすくなります。たとえば、スマホのアプリを立ち上げすぎるとフリーズしちゃうのと同じ。頭の中がオーバーヒートすると、自然と「やる気が出ない」「何もしたくない」って感覚がやってくるのです。

私の経験でも、看護師として夜勤が続いたり、保育士として行事の準備で連日残業したりすると、どうしても「今日はもう何も考えたくない…」という日がありました。

これは、頑張りすぎた脳が、これ以上心身を消耗させないようにと、「省エネモード」に切り替わっている証拠なんです。

「ストレス」もやる気を奪う大きな原因

もう一つ、「やる気が出ない」大きな要因として「ストレス」があります。

過度なストレスは、脳の「扁桃体(へんとうたい)」という「危険を察知するセンサー」のような部分を過剰に働かせます。

扁桃体が「危険だ!」と警報を鳴らし続けると、私たちは常に緊張状態に置かれ、心も体もリラックスできません。

そうなると、脳の司令塔である前頭前野は、本来の「やる気を出す」機能も押さえつけられてしまうのです。

小学生でも、とても大きなストレスを抱えている子がいます。家庭の問題、いじめ、進路…
そういったストレスを抱えていると、勉強への集中力も落ち、部活動へのやる気も失せてしまう子をたくさん見てきました。それはまさに、彼らの脳の司令塔が動けない状態だったんです。

「やる気が出ない=甘え」ではありません。むしろ、あなたの脳が「今はちゃんと休んでね」ってSOSを出してくれているんです。これは悪いことではなく“生き延びるための仕組み”なんです。

このように、「やる気が出ない」っていうのは、心や体の問題というよりも、まず“脳のバランス”の問題です。

自分を責める必要は全くありません。

むしろ、脳からの大切なサインを受け取って、心と体を休ませてあげる良い機会だと捉えてみませんか?

どうか、「がんばらなきゃ」よりも、「脳も休みたがってるんだな」と、やさしく自分に声をかけてあげてくださいね。

「自分ってなんてダメなんだろう…」と自己否定に陥りがちな時こそ、「ああ、私の脳、よく頑張ってくれたんだな」と、いたわってあげてほしいと思います。

次は、そんな「やる気が出ない日」に、どうすれば脳と心を休ませてあげられるのか、具体的なヒントをお伝えしていきますね

脳とこころにやさしい過ごし方

「やる気が出ない日」は、心や脳が“おやすみモード”になっているだけ。そんな日は、無理にやる気を出そうとしなくても大丈夫です。むしろ、“やる気が出ないなりにできること”を少しだけ意識してみましょう。

1.なにもしないことを許す

もし何もしたくない日は、「今日は脳のリセットデー」と決めて、ぼーっとする時間を取ってもOKです。
やる気が出ない日は、自分を休ませるチャンスでもあります。

一番大切なのは、「何もしないことを許す」ことです。頑張り屋さんのあなたほど、「何もしない自分はダメだ」と自分を追い詰めてしまいがち。

家事が溜まっていても、「今日はやらない」と決めてしまうんです。

  • 5分だけ目を閉じる: ソファに座って、ただ目を閉じて深呼吸するだけでもOK。
  • SNSから離れる: 脳の情報過多を防ぐために、あえてスマホを遠ざけてみましょう。
  • 横になる: 布団から出られなくても、自分を責めずに横になったままで大丈夫です。
  • 休息の予定を入れる:「ぼーっとする」という予定を入れて、その時間はぼーっとしましょう。

2.五感を心地よく刺激する

🧴嗅覚、🌞視覚、🎶聴覚、🧸触覚、☕味覚。心地よい刺激は、疲れた脳にそっとエネルギーをチャージしてくれます。

看護の現場では、患者さんの五感を刺激するケアが精神的な安定につながることを学びました。心地よい香りは心を落ち着かせ、好きな音楽は気分を明るくしてくれます。

まずおすすめなのは、朝の光を浴びることです。カーテンを開けて、数分でも太陽の光を感じてみてください。朝日を浴びることで、脳内のセロトニンが増え、心が少しずつ安定していきます。気分が重い日でも、ベランダに出て深呼吸をするだけで、気持ちがリセットされるのを感じます。

【ちょこっと実践】

  • 好きなアロマを焚く: ラベンダーやカモミールなど、リラックス効果のある香りがおすすめです。
  • 温かい飲み物をゆっくり飲む: ホットミルクやハーブティーなど、体を温める飲み物は心も落ち着かせます。
  • 肌触りの良いものに触れる: お気に入りのブランケットやふわふわのタオルに触れて、安心感を得ましょう。
  • 自然の音を聞く: 鳥のさえずりや雨の音など、YouTubeなどで流してみるのも良いでしょう。

好きな音楽に合わせて体を揺らすリズム運動もおすすめです。リズム運動はセロトニンやドーパミンの分泌を促し、やる気のスイッチをやさしく押してくれます。私も保育現場で、子どもたちと一緒に歌いながら体を動かすことで、自分の気持ちまで明るくなるのを実感しています。

3.小さな目標を立ててできたことを褒める

やる気が出ないと、ついつい「あれもできてない」「これも終わってない」と、できていないことばかりに目がいきがちです。でも、そうすると自己肯定感が下がって、さらにやる気は遠ざかってしまいます。

そんなときは小さな目標を立ててみるのもおすすめです。「今日はコーヒーをゆっくり飲む」「デスクの上だけ片づける」など、達成しやすいことから始めてみてください。小さな達成感がドーパミンを増やし、次の一歩につながります。その小さな一歩が、また新しいやる気につながっていきます。

【ちょこっと実践】

  • 「できたことリスト」を作る: 今日できたことを3つ書き出してみましょう。(例: 起き上がれた、水を飲んだ、ベランダに出た、など)
  • 「まあ、いっか!」の魔法: 完璧を求めず、「まあ、いっか!」と自分を許す言葉を使ってみましょう。

小さなことから、脳と心にやさしい行動、始めてみてくださいね。

まずは、自分にやさしく

今日の記事では、「やる気が出ない日」に私たちの脳で一体何が起こっているのか、そしてそんな日をどう過ごせば良いのかをお伝えしました。

【今日のまとめ】

  • 「やる気が出ない」のは、脳の「司令塔」である前頭前野や、やる気ホルモンを出す部分が疲れているサインです。
  • 「甘え」ではなく、脳や体が休息を欲しているという大切なサインです。
  • 無理に頑張ろうとせず、“心と脳にやさしい行動”をひとつだけ試してみましょう
  • そんな日は、「何もしない」を自分に許し、できたことに目を向け、五感を心地よく刺激して、心と脳を労わってあげましょう。

いちばん伝えたいのは、
「やる気が出ない=ダメなこと」ではなく、「あなたの脳が休憩を必要としているサイン」だということです。

どんなに前向きな人でも、どんなにがんばっている人でも、脳も心も疲れるときはあります。
そんなときは、どうかご自身にやさしくしてあげてくださいね。あなたがあなたにやさしくできるとき、回復のスピードも自然と上がっていきます。

これからも、あなたの生活にそっと寄り添い、心と体を元気にするヒントをお届けしていきます。もし「こんなテーマで話してほしい!」というリクエストがあれば、いつでもコメントやメッセージでお知らせくださいね。

あなたの毎日が、少しでも穏やかで、心地よいものでありますように。