【看護師が教える】アサーション・トレーニングで自分も相手も大切にする伝え方のコツ

目次
💭 「また言いたいことが言えなかった…」そんなあなたへ
職場で上司に意見を求められたとき、「どちらでも大丈夫です」と答えてしまう。友人との約束で本当は別の案があるのに、「みんなに合わせます」と言ってしまう。そして後から「なんで自分の気持ちを伝えられないんだろう…」と自己嫌悪に陥る。
こんな経験、ありませんか?
私も看護師として働いていた頃、患者さんのご家族から理不尽なことを言われても、「申し訳ございません」と謝るだけで、適切な説明ができずに悔しい思いをしたことが何度もありました。特にHSP気質の方は、相手の感情を敏感に察知するがゆえに、自分の気持ちを後回しにしてしまいがちです。
でも大丈夫。「アサーション・トレーニング」を身につけることで、相手を大切にしながら自分の気持ちも伝える技術が身につきます。
🌟 アサーションで「自分らしいコミュニケーション」が身につく理由
アサーション(assertion)とは、「相手の気持ちを尊重しながら、自分の気持ちも大切に伝えるコミュニケーション技術」のことです。
この記事では、心理学と脳科学の知識をベースに、日常生活で実践できるアサーション・トレーニング法をご紹介します。完璧を目指さず、「今日からちょっとだけ自分らしく」を目標に、一緒に練習していきましょう。
🧠 なぜ私たちは「言いたいことが言えない」のか?脳科学で解明
コミュニケーションの3つのパターンを知ろう
まず、私たちのコミュニケーションには大きく分けて3つのパターンがあることを知っておきましょう:
🔥 アグレッシブ(攻撃的)タイプ
自分の意見を強引に押し通すスタイル
例:「そんなの当たり前でしょ!なんでできないの?」
🐰 パッシブ(受け身的)タイプ
自分の気持ちを抑えて相手に合わせるスタイル
例:「どちらでも…私はなんでも大丈夫です」
✨ アサーティブ(自己表現的)タイプ
相手も自分も大切にして伝えるスタイル
例:「あなたの気持ちもよくわかります。私としてはこう考えているのですが、いかがでしょうか」
脳が「戦うか逃げるか」で判断してしまう理由
脳科学の視点から見ると、私たちの脳は原始時代から「戦う・逃げる・固まる」という防御システムを持っています。ストレスを感じると、理性を司る前頭葉の働きが低下し、感情的な反応(アグレッシブ)か、回避行動(パッシブ)に走りがちになるんです。
保育士として働いていた時のエピソードをお話しします。ある日、お迎え時間に遅れた保護者の方に「なんで連絡してくれないんですか!」と感情的に言ってしまい、関係がギクシャクしてしまったことがありました。
でも、別の機会に同じような場面で「お疲れさまです。連絡をいただけると、お子さんも安心して待てるので、次回からお願いできますでしょうか」と伝えたところ、「すみません、気をつけます」と素直に応じてくださいました。
相手の感情を受け止めながら自分の考えを伝えることで、お互いの脳が「安全だ」と判断し、建設的な対話が生まれるのです。
HSP気質は実はアサーションの最強の武器!
HSP(Highly Sensitive Person)気質の方は、「自分の気持ちを伝えるのが苦手」と思い込みがちですが、実は違います。
相手の感情を敏感にキャッチする能力は、アサーションにとって大きな強みなんです。相手の気持ちを理解した上で、優しく自分の気持ちを伝えることができる素晴らしい能力なのです。
養護教諭として生徒たちのカウンセリングをしている際、「先生、話しやすい」と言われることが多いのですが、これも相手の気持ちを受け止める力があるからこそだと実感しています。
💪 今日からできる!アサーション・トレーニング5ステップ
ステップ1:「Iメッセージ」で気持ちを伝える練習
「あなたが○○だから困る」ではなく、「私は○○と感じています」という伝え方を意識してみましょう。
❌ Before:「また遅刻して!いい加減にして!」
⭕ After:「約束の時間に来てもらえると、私も安心できるんです」
❌ Before:「あなたの説明は分かりにくい」
⭕ After:「もう少し詳しく教えていただけると、私も理解しやすくなります」
ステップ2:気持ちの「見える化」日記をつける
毎日寝る前に、「今日言えなかった気持ち」を3つノートに書き出してみてください。書くことで客観視でき、次回はどう伝えるかを考える練習になります。
私も実践していますが、「あの時こう言えばよかったな」という発見がたくさんあります。最初は書くだけでOK。慣れてきたら「次はこう伝えよう」というアクションプランも書いてみましょう。
ステップ3:鏡の前で「表情&声トーン」練習
アサーションは言葉だけでなく、表情や声のトーンも重要です。鏡の前で、優しくも毅然とした表情で話す練習をしてみましょう。
✅ 相手の目を見て(威圧的にならずに)
✅ 穏やかな表情で
✅ 落ち着いた声のトーンで
✅ 姿勢を正して
ステップ4:「感情の温度計」で自分の気持ちを測る
自分の感情を10段階で数値化してみましょう。「今、怒りレベル7だな」「不安レベル4くらい」と客観視することで、冷静な判断ができるようになります。
ステップ5:「サンドイッチ話法」で伝える
相手に何か要望を伝える時は、以下の順番を意識してみてください:
🍞 共感・理解「お忙しい中、ありがとうございます」
🥪 本題・要望「資料の件で、○○について教えていただきたいのですが」
🍞 感謝・配慮「お時間をいただき、ありがとうございます」
📝 実際の場面で使える!アサーション実践例
職場でのシーン
場面:上司から急な残業を頼まれたけど、今日は大切な用事がある
アサーティブな伝え方:
「お疲れさまです。大切なお仕事だということは理解しております。実は今日は家族の用事があり、どうしても外せない約束がありまして…明日の朝一番に対応させていただくか、他の方にお願いできないでしょうか?」
友人関係でのシーン
場面:友人に貸したお金を返してもらいたいけど、言い出しにくい
アサーティブな伝え方:
「この前貸した○万円の件なんだけど、覚えてる?実は今月ちょっと出費が重なっちゃって…都合のいい時に返してもらえるかな?」
🌈 アサーションで変わる!人間関係と心の変化
アサーション・トレーニングを続けることで、こんな変化が期待できます:
💖 自己肯定感UP
自分の気持ちを大切にできるように
🤝 人間関係の改善
お互いを尊重した関係を築ける
😌 ストレス軽減
言えない悔しさから解放される
私自身、アサーションを意識するようになってから、職場での人間関係が格段に楽になりました。「嫌われるかも」という恐怖よりも、「お互いにとって良い関係を築こう」という前向きな気持ちで相手と向き合えるようになったんです。
📚 さらに学びを深めたい方におすすめの書籍
アサーションについてもっと詳しく学びたい方には、以下の書籍がおすすめです:
🎯 まとめ:小さな一歩から始める「自分らしい伝え方」
アサーション・トレーニングのポイントをまとめると:
✨ アサーションの5つのポイント ✨
- 📝 「Iメッセージ」で自分の気持ちを表現する
- 🪞 表情や声のトーンも含めたコミュニケーションを意識する
- 📊 感情の温度計で自分の気持ちを客観視する
- 🥪 サンドイッチ話法で相手を思いやりながら伝える
- 🌱 完璧を目指さず、小さな成功を積み重ねる
🌟 一番大切なのは「相手も自分も大切にする」という気持ちです 🌟
HSP気質の方の持つ共感力は、アサーションにとって実は最強の武器。あなたの優しさを活かしながら、自分らしく生きる方法を見つけていきましょう。
完璧を目指さず、「今日は一回だけでもIメッセージで伝えられた!」という小さな成功を大切にしてください。あなたの学びと成長を、いつも応援しています!
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